だから、わたしは野球部のマネージャーに入部することを希望。


話しかけられなくたって、見ているだけでいい。

近くから大河を応援したい。


それに、野球部のマネージャー経験はあるから、きっと明光学園でもやっていけるはず。


――そう思っていたんだけど。


わたしの前に、鉄の掟が立ちはだかったのだ。


それは、明光学園の野球部は、『部内恋愛禁止』という絶対的掟だ。


そのため、入部前から付き合っているだなんて言語道断。


大河が野球部に入るなら、わたしはマネージャーにはなれない。

それとも、わたしがマネージャーをしたいのであれば、大河が野球部には入れない。


そのどちらかだった。


どう考えたって、後者はありえない。

大河は、野球をするためにこの学校へきたのだから。


だから、わたしがマネージャーを諦めるしかなかった。