また、新しい春を迎える。

大河と悠といっしょに。


わたしたちは3人揃って、明光学園の門をくぐったのだった。



スポーツ科の2人とは違って、わたしは普通科。

もちろんクラスも別だ。


初めて、大河と悠がいないクラスとなる。


緊張しっぱなしの入学初日だったけど、そういえばこっちに引っ越してきた3年前だって、初めわたしは1人だった。

そのことを思い出したら、なんだか気持ちも軽くなった。


そのおかげか、話せば自然と友達も増えていった。



クラスの男女の割合がほぼ同じ普通科と違って、スポーツ科は男の子のほうが多いんだそう。

大河と悠は、小学校のときに所属していた野球チームのチームメイトが同じクラスだったとかで、喜んでいた。


しかし、クラスが違うと、必然的に前よりも大河といっしょにいれる時間が少なくなった。