「そ、そーなんだ…で、それがどうかしたの??」
あたしがそう言うと、アイコは「へっへっへ」と意味ありげに笑った。

「舞香は…誰かに告んのっ!?」

アイコの言葉に、あたしは目を丸くする。
「あっあたし!? するわけないじゃん!!」
一瞬、誰かの顔が頭に浮かんだ気がした。
手で大きく「×」をつくり、全身全霊で否定する。
それを見たアイコは、つまらなさそうに口をとがらせる。
「えー…つまんないのぉ~」
「なっ何よそれぇー!!」
「だって、てっきり隼人くんあたりに…」
「なっ!? なんで隼人ォォォ!?!?」
自分でも驚くぐらい大袈裟に言うあたし。

「だって、仲いーじゃん?」
「よ…良くないよっ!!」
「ふ~ん…ま、いっけど」
あたしはアイコから目を逸らす。
なぜか顔が熱い。