「あぁ~あ…あたしもコンビニにアイスでも買いに行こっかなぁー」
あたしはそう思い立ち、のっそりと立ち上がり、半開きのドアに手を掛ける。
ドアから廊下へ出た瞬間、隣の壁に誰かが立っているのが視界の端にうつる。

「あ、舞香ちゃーんっ♪」
バフッ
その人影はいきなりあたしに飛びついて来る。
前のめりに転びそうになったけど、かろうじてバランスを取り戻したあたしは、慌てて人物を確認するために後ろを振り返る。

「ゆっ…優人さんっ!?」
振り返るとそこには、イタズラっぽい笑顔を浮かべた優人さんが立っている。
「あっはは! ごめんね、驚かせちゃった??」
“ごめん”と言いながらも全然反省する様子のない優人さん。
「もう! びっくりしたじゃないですかっ!!」
「だからごめんって! …ところで」
「…?? 何ですか??」
急に優人さんが声色を変えて言ったので、あたしは不思議に思った。

「隼人と部屋で二人きりで…何してたのっ??」