何……監禁とか束縛って?準備って、何の……?
想像なんてできない……したくないのに、嫌でもそう思って考える。
私、何されるの……?
「神菜は僕と共に生きるんだよ。」
極めつけに創さんは、これ以上ないくらいの甘い声で囁いてきた。
耳の近くだったから吐息を感じてしまい、体の震えが止まらない。
こ、わい……っ。
告白されているんだろうけど、ロマンティックな雰囲気なんてない。
あるのは恐怖と、創さんの狂気じみた愛情だけ。
私の手を握る力も強すぎて痛くて、もう何が何だか分からない。
「神菜、僕から逃げないで。」
不穏な言葉も聞こえて、創さんの顔がすぐそばにある。
まさかこれ、キスされるっ……!?
一瞬にして気付いて、どうにかキスを回避しようと首を動かす。
だけど創さんの片手で阻止され、強制的に視線を合わせられた。
「神菜しかいらないから。僕を愛して?」
そんな言葉と共に、ぐっと創さんの顔が近付いてきた。
もう少しで、唇同士が触れ合いそうになってしまう。
嫌、やめて……っ。
――助けて、新さん……っ!
「何してんだ、お前。」
心の中で強く願った瞬間、新さんの声がすぐそばから聞こえてきた。
さっきまで恐怖に苛まれていて俯いていたけど、すぐに顔を上げる。
頑張って首を動かして声のしたほうを見ると、驚くほど血相を変えている新さんの姿が。
あらた、さん……っ。
「新さんっ……!」
創さんも新さんが来るとは思っていなかったのか、一瞬手の力を緩めた。
その隙をついて創さんが逃れ、新さんの元へと駆け寄る。
ぎゅっと新さんに抱き着いて、さっきまでの恐怖を消そうとする。
こわ、かった……っ。
新さんはたくさん涙を溢れさせている私の様子から感じ取ってくれたのか、頭を撫でて私を抱き寄せてくれた。
「俺がいるから大丈夫だ。すぐに来れなくて悪かった。」
小さな声でそう言われて、温かい体温に包まれる。
その体温は心の底から安心できるもので、すぐにさっきの恐怖が消えていくように思えた。
新さんの安心感と優しい温かさに触れて、ほっと息を吐く。
新さんじゃないと、安心できない……っ。
ふっとそう思って、私はやっと自分の気持ちに気付くことができた。
新さんがいないと私は、もう心の底から安心することはできない。
新さんの優しさに触れないと、恐怖が上塗りされない。
……新さんじゃないと、嫌。
創さんを利用して気付いたような気持ちだけど、この気持ちに嘘はつけない。
いつでも私を笑顔にさせてくれて、安心を覚えさせてくれる。
不安な時は傍にいてくれて、ピンチの時には一番に助けてくれる。
私は自分の気持ちをはっきり自覚するように、心の中で反芻した。
――私は新さんのことが、好きなんだっ……。
【続く】
皆さんこんにちは、初めまして!ぽんぽん話ばっかり書き始めて更新しない猫菜こんです!
【最強さんは魔術少女を溺愛したい。④ ~三大勢力の溺愛は急上昇超加速~】を読んでくださり、ありがとうございます。
ということで、早いところで四巻も完結しちゃいました……!
私自身こんなに早く執筆を進ませられると思っておらず、嬉しい気持ちと寂しい気持ちが半分こです。
今回はいろんなところで溺愛や溺愛バトルが発生……!というもので、甘々に仕上げられたかな?と思っています!いや、甘々じゃないかもしれないけど……。
告白シーンもたくさんあって、他キャラの好意の様子も書くことができて良かったです。後は夕弥さんと創さんサイドを入れればオッケーなはず……。
あっ、創さんと言えば最後のシーンは執筆超楽しかったです!
創さんがヤンデレキャラなのはちょくちょく出していたのですが、あんなにはっきり書いたのは初めてで私もヒヤヒヤしていました。優しい敬語先輩の裏は、神菜ちゃんへの愛が重すぎる監禁調教系ヤンデレでした!
最後の最後には自分の気持ちに気付いた神菜ちゃん。これからどうなっていくのか……私も楽しみでたまりませんっ!
次の巻……つまり、最終巻の五巻のお話をさせていただきます!
新さんへの恋心を自覚した神菜ちゃんは、新さんに気持ちを伝えられるのか……。
創さんの本性が分かった事もあり、新さんの独占欲と嫉妬は最高潮に。
そしてやっと……一巻から謎だった学園内の邪気魔力の正体も……!
大きな問題も起こって、神菜ちゃんの過去もすべて発覚します!
……と、盛りだくさんの五巻になると思いますっ。
甘々溺愛のフィナーレを迎えられるように、私自身も頑張っていきます!
ぜひ、最後まで神菜ちゃんの恋を見守ってください!
繰り返しにはなりますが、本当にこの作品を読んでくださりありがとうございます。
感想やレビュー等、心よりお待ちしております!
では皆様、また別の作品でお会いしましょう。
2022年10月1日 猫菜こん