はぁ……さっきよりはましだけど、やっぱりまだ回復してないかも……。

　でもそう思った時、悲しそうな皐月君の声が聞こえてきた。

「先輩はすぐに無理しようとするんですから、僕を頼ってください。」

「ふぇっ……？」

　そのまま何故か皐月君は私の右手を両手で包んで、ふわっと可愛らしく微笑んだ。

　その手の力が強くて、自分の力だけじゃ逃れられない。

　あ……こ、これ、どうしよう……。

　そう思ってあたふたと慌てだした私をよそに、皐月君はこんな事を口にした。

「先輩は、神々のことどう思ってるんですか？」

「新さんのこと……？」

　どう思ってるって、どういう意味で……？

　最近いろんなことが重なりすぎて、いろんな可能性を考えてみる。

　友達としてなのか、人としてなのか……恋愛としてなのか。

　たくさんの可能性が浮かんでくるけど、全部に共通して言えることは一つだけある。

　私は新さんのこと……。

「優しい人だって、思ってるよ。」

　この前告白されたばっかりだからどういえば良いのか分からないけど、これは心から思っている素直な気持ち。