視線を下に移し、私はそう答えた。


昨日のこと…遥奈先輩になんて切り出せばいいかわからなくて、とりあえず当たり障りのない返答をしてしまう。


「まぁ、確かにね…。せっかく部活に入ってるんだからもっと参加すればいいのに。霧谷くんも速水くんもいるんだし、ね?」


「…そうですね。で、でも!遥奈先輩と久瀬先輩こそ仲良いですし…霧谷先輩たちも久瀬先輩がちゃんと言う事聞くのは遥奈先輩だけって言ってましたよ…?」


「……」


私の言葉に遥奈先輩は、一瞬押し黙った。


しかし、それも一瞬で。


「まぁ、やっぱり中学一緒だったっていうのも大きいのかな〜多少話しやすいのはあるのかもね」


すぐにそんな当たり障りのない答えが返ってくる。


ダメだ…。遠回しに聞いてもたぶん遥奈先輩は話てくれないんだろうな。


それに、私だって先輩に正直に話をしてないし…。