どうしよう…。

遥奈先輩と二人きりって何気に初めてだ…。き、緊張する。

充希くんが去った後、内心そんな気持を抱えつつ、私は目の前に座る遥奈先輩にチラリと視線を移した。

白い肌に長いまつげ。
今日の先輩は、細身のスキニーに少しダボッとした白のパーカーを着ている。
全体的にカジュアルな印象だが先輩が着るとオシャレに見えるのが不思議だ。

…本当に遥奈先輩って女の私からみても憧れるし…颯真くんが好きになっちゃうのも納得だよなぁ。

自分と比べ、つい自己嫌悪に陥っていると。

「ねぇ、季里ちゃん」

「は、はい!」

予想していなかったタイミングで遥奈先輩から声をかけられ思わず声が上ずってしまう。

「ふふ。ミズキちゃん、良い子だね。季里ちゃんのこと大好きなの伝わってくるし」


「そ、そうですか…?」


充希くんが私を…?


まぁ、確かに最初に会った時よりは幾分か仲良くなったとは思うけど、まだ知人以上友達未満くらいかなと自分では感じていた。