確かに客観的にみて遥奈先輩は頼りになるし、相談もしやすい先輩だ。


だから、充希くんもよかれと思っての提案だろうけど…。

…充希くん、颯真くんのこと遥奈先輩に一番聞きづらいんだよ〜。


2人の微妙な関係性に気づいてしまった今、遥奈先輩に颯真くんのことは聞きづらいし、相談しにくい。


充希くんにもっと早く二人の関係性を説明しておけばよかったのだが…今の状況ではそういうわけにもいかなかった。

慌ててメッセージに返信しようと試みるもどう文章にすればいいのか悩んでいると。


「そっか〜。ひとりでゆっくり見たいものとかもあるもんね」


「すみません。それじゃ、遥奈さん季里のことよろしくお願いします。買い物すんだら連絡しますね」


それだけ言い残し、呆気にとられている私をその場に残し去っていく充希くん。


結局、充希くんに何も伝えられないまま私と遥奈先輩は二人きりでカフェ店内に残された。