温かいコーヒーを1口飲むと、なんだか気分も落ち着いた。

「充希くん、朝食用意してくれてありがとう…。あと、昨日のことだけど…」

「別に今すぐ話さなくてもいいよ、あんたが話したくなったら話せば?無理やり聞きたくもないし」

少し口ごもった私を気遣ってくれているのか。

充希くんは自分が食べ終わった食器を片付けながらそう言い放つ。

「…う、うん」

私は充希くんの言葉にコクリとうなずき、パンを口に運んだ。

「……」

「……」

しばらくの沈黙。

朝食を食べる私をスマホを操作して待つ充希くんに。

「そう言えば、今日出かけるって言ってたけどどこに行くの?」

と、問いかけてみる。

「もともと僕今日服買いに行くつもりだったんだよね。昨日はテストだったし気分転換もかねて…季里も少し気分転換したほうが良さそうだし誘ってあげたの。どうせ、1人で部屋に引きこもるつもりだったでしょ?」

「う…」