なんだか今日の彼からはいつも以上に、有無を言わせない圧を感じてつい素直にしたがってしまう。

「じゃ、あとでね」

充希くんはそう言うと、少しだけ機嫌が良さそうにゆっくり階段をおりて行った。

「……」

しばらくして階下からカランと、カフェのドアを開ける音が聞こえる。

充希くんが出ていったのを理解すると、私はその場にヘナヘナと座り込んだ。

なんだったの今の…。

充希くんの行動が読めなくて困惑する私。

ハァ…もう考えてもわかんないし、とりあえず先にお風呂に入って準備しよ…。

充希くんの指定した時間までに準備を終えていないと後から色々文句を言われる…そんな気がして私は大人しく準備を始めたのだった。