「どう?充希くん、ハンバーグの出来は?我ながら上手くできたと思うんだけど…」
私は目の前で、ハンバーグを食べている彼にそう問いかける。
「…まぁまぁかな」
充希くんはチラリと私を見ると、そう言いつつも食べる手は止めない。
よかった、とりあえずはちゃんと食べれる味ってことだよね。
「そっか、ありがとう」
フッと、笑みを浮かべ私は店内を見渡した。
皆、楽しそうに会話をしたり、ご飯を食べたりと思うがままに過ごしている。
その時。
「あ!季里〜!見て、遥奈先輩が私達にって」
私が来たことに気づいた真凛ちゃんがこっちこっちと、手招きをした。
「なになに?」
そんな彼女の誘いに素直に従い、私は真凛ちゃんたちが集まっている席に足を向ける。