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「季里ー!お待たせ!ちょっと早めに来ちゃった」

カランと、来客を告げる入り口のベルが鳴るのと同時に、元気よく声を上げたのは真凛ちゃんだ。

今日は日曜日、そして時刻は10時ぴったり。

まだ、早い時間帯だというのに、真凛ちゃんはいつも以上にテンションが高い。

私は、キッチンからひょこっと顔を出すと。

「あ!真凛ちゃん、おはよう。道迷わなかった?」

笑顔でそう問いかけた。

「うん、ちゃんと地図アプリ確認しながら来たからバッチリ!…で、あなたが充希…くん?はじめまして、私、季里の友達の葉山真凛です」

「…どうも」

カフェのカウンターで、今日出す飲み物の準備をしてくれている充希くんが真凛ちゃんに向かって小さく会釈をする。

すると。

「うわぁ。めっちゃ綺麗ねぇ。この前会った和音さんも美人だったし、流石親子って感じね〜」

キラキラと目を輝かせ、うっとりと充希くんを見つめる真凛ちゃん。