「華一、実弘一おみくじあった!」

参拝を終えた結はルンルンでおみくじを引く
気満々だ。

「はいはい、ほら結みんなで引こ?」

お金を払って1枚ずつみんな引く。

「せーのであけるからね?せーの」

大吉、大吉、小吉、小吉。

奇跡を疑うレベルで綺麗に分かれた。

「やった結大吉!え、航太もじゃん」

「あったりまえじゃん」

その会話を横で聞きながら少し落ち込む。

私はおみくじや占いは完全に信じ込むタイプ。

おみくじの内容をじっくり読み始めた。

「ほら、華落ち込まない。別に小吉でも悪いんじゃないんだし、俺も同じだし。それより
書いてあることのほうが重要だから」

「いや、でも上の古典みたいなやつ読めない
んだよね」

「ああ、そこね。読めるから読むよ」

なんたらなんたらと実弘が読み始める。

気になるにはやっぱ恋愛運。

「ほら、華の気になるとこ恋愛でしょ。待ち人来たるって書いてあるよ。そのうちすぐ彼氏できそうだね」

「待ち人来たるかぁ」

早く彼氏ほしいけどその隣は実弘がいい。

そんなこと実弘には言えないけど。

私の中では実弘以外ありえないんだから。