「美耶...?」



「ちょっとだけ、ちょっとだけ待って」



「あぁ、わかった...?」









無言の時間が過ぎていく。










「美耶ちゃんっ!!」



あぁ、やっと来た。



「?誰だこいつ......?」



「事務さん、見えますかね?」



私には見えていても事務さんに見えていないかもしれない。



見えなかったらどうすればいいんだろう...



「黒川くん...本当にいたんだね...」



その言葉を聞いて、少し驚いた。



関係ある人は見えるのかな、と色々考えていた。



「なんで俺の名前...」



久瀬(くぜ)って覚えてないか?」


事務さん...いや、久瀬さんが尋ねた。


「久瀬...?

 ............久瀬ってあの事務のおじさん?」