「依里が俺の声気に入ってるみたいだったから」

しばらく晴人さんに支えてもらいながら歩く羽目になった。

周りから見たら必要以上に密着してるバカップルに見えたことだろう。


晴人さんはニコニコと満面の笑み。

対して私は、周りからの視線に真っ赤になりながら耐えていた。

そうしていると、元カレに遭遇して最悪だったことなんてすっかり忘れ去っていた。

そのことに気づいたのは、マンションに着いてからだったーー