いつの間にか名前を呼び捨てにされていたのに、今さらながら気づく。

晴人さんは、痛ましそうに私を見て、

そして後ろで顔を真っ赤にさせたまさるをチラッと見やる。

「お前みたいな小さい男に、依里の魅力は分からないだろうなぁ。

まぁ、分からせてやる義理もないけど。

自分の技量のなさを女性のせいにするのは今後やめた方がいいよ、今井まさるくん」

「な、んで、俺の苗字知ってんだよっ。依里っ、お前が教えたのかっ」

「い、いや…」