「御曹司…」 呆然と呟く私を見て、柏木さんは呆れたように溜息を吐く。 「…そんなことも知らずに、あの方と付き合うだなんて」 柏木さんの言葉に何も反論出来ず、俯く。 そこへ、さらなる衝撃が柏木さんの口から放たれる。 「あの方は将来会社を継ぎ、社長になる方です。それ相応の女性と結婚することになります」 「っ…」 「あなたとはそれまでの遊びのつもりでしょう。あの方との未来なんて期待するだけ無駄ですよ」