栗色のさらさらな髪、ゆるく着崩した制服にシンプルなピアスが片耳に1つ。
忘れたくても忘れられないような美少年がそこにいた。
…かっこいい。
私にはそんな一言でしか言い表せないけど、強いて言うなら“眉目秀麗”という言葉がピッタリな人だろう。
つい見とれてしまっていると、彼は私を見て笑った。
爽やかな笑みとは違う、何か悪いことを思いついたときの子供のような、そんな笑顔。
不覚にもドキッとすると、ニヤリと口角を上げたままとんでもないことを言われた。
「きみ、膝枕の刑ね」
……………ヒザマクラノケイ、とは?
そんな唐突な言葉が、私の頭の中を埋めつくした。