廿楽くんの言っている意味を理解するのには、もうちょっと時間がかかるのだろう。
そして、理解出来た頃には……廿楽くんのことを、知らないなんて言えないくらい知れてたらいいなぁって。
そんなことを願わずにはいられなかった。
「………で、廿楽くんの絵はというと?」
「これ……だけど」
自信なさげに差し出してきた廿楽くん。
裏返しになっていて、めくらないと見れそうにない。
「…見てもいいの?」
「別にいいよ、もう。…笑わないって約束してくれるなら」
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