ちょっとくらい大丈夫…だよね?
手が肌に触れないよう、そっと髪の毛をどかそうとしたら。
「み……ゆ…?」
大きな二重が、うっすらと開いて。
「っ!つ、廿楽く──」
「…会いたかった」
「っわ…?!」
そのまま廿楽くんの腕の中に閉じ込められてしまった。
「はぁ…やっぱり、心優の匂い落ち着く」
私の髪の毛を優しく撫でながら、そんなことを呟く廿楽くん。
「っ…」
ドキドキしすぎて、廿楽くんに伝わっちゃわないか心配になる。
きっと今の私の顔は、茹でたこレベルで真っ赤だろう。
「…つ、廿楽くんっ…?も、もう起きよ?」
廿楽くんに拘束されている形だから、顔も隠せない。
どうにかしようと体を動かしていたら、耳の近くで廿楽くんの髪の毛がふわっと揺れた。
「…ふっ、心優の真っ赤っか。かーわい」
「っ〜!!」