「一言にまとめるとね、廿楽くんは家だと寝れないんだよ」



なんでもない事のようにサラッと言われたた、驚きの事実。



「っえ…?なっ……え!?」



家の中で寝れない、って……。



大したことない、なんて言われて危うく信じかけたけど。



「だから廿楽くんは、ほとんどの睡眠を学校でとってるんだよ」



全然大したことあることを、よくもそんなあっさり言えたものだ。



「あとは廿楽くんから聞いてみて。このことを知ってるのは俺くらいしかいないし、誰にも話すつもりはないんだろうけど…心優ちゃんなら話してくれるよ」



何を根拠に…と思った時には、明楽先輩に向かって叫んでいた。



「っ〜もう!明楽先輩のバカ…!!」



「えっ、なんか心優ちゃん怒ってる?」



頭にはてなマークを浮かべる明楽先輩を無視してそっぽを向く。