私は廿楽くんが好きなのに、明楽先輩にまでドキドキしちゃって嫌になる。
いけないことだとわかっていても、心が上手くコントロールできないのだ。
それはきっと、明楽先輩が恥ずかしいことでも包み隠さず言ってくるせい。
廿楽くんよりも真っ直ぐで、1個1個受け止めてたら身が持たないよっ…。
そろそろキャパオーバーを迎えそうになっていると、明楽先輩が私の頭にポンと手を置いた。
「でも、わざわざありがとう。朝から心優ちゃんに会えてちょー嬉しい。元気になったみたいでよかった」
「…っ!!」
…もう、熱中症になってるのかな。
明楽先輩の甘さが限界突破していて、クラクラしてくる。
「…もうすぐホームルームだね。送ってくよ」
「えっ!?いや、いいですよ…!」