「うん、なーに?」
首を傾げる廿楽くん、可愛いなぁ…なんて。
そんなことを思いながら口を開く。
「夏休み…どこでもいいから、一緒に遊びたいんだけど…ダメ、かな…?」
ずっと思っていたこと、やっと言えた。
「…っ、そんなお願いなら何個でも聞いてあげるし、聞きたい。心優が行きたいところ行って、したいことしよ」
廿楽くんはほんのり頬を染め上げて、了承してくれた。
「えへへっ、嬉しい…。ありがとう」
「……僕の理性、よく耐えてるよね」
「へ……?」
さっきまで眠くないと思ってたのに、また睡魔が襲ってきて廿楽くんが言っていることがあまりわからない。
「んーん、こっちの話だよ。…おやすみ、心優」
そう言って立ち上がった廿楽くんは、最後に私のおでこに唇を落として帰った。
寝て起きたあと直ぐにその事を思い出した私が、 またもや赤面したのは言うまでもない。