割り箸みたいなものは持っていないため、私の箸を使わせてしまうことになる。



こ、これってもしかして…。



「関節キス、だね」



「っ…!」



廿楽くんの言葉に、思い切り反応してしまった。



「ふっ…心優、すぐ顔真っ赤にする」



「廿楽くんのせいだもん…!」



意地悪く笑う廿楽くんに言い返す。



あえて口に出さなかったことを、わざと困らすみたいに言うなんて。



廿楽くんのそういうところは直して欲しい。



「じゃあさ…心優が食べさせてよ?」



口角を上げたままの廿楽くんに言われて、さらに顔を赤くしてしまう。