明楽先輩もサボり癖があるのかもしれない。



「でも、今日は俺史上1番早く来た。なんでだと思う?」



「なんで…と言われましても…」



私にわかるわけないのに、なんでそんなことを聞くんだろう?



「…心優ちゃんに朝イチで会うためって言ったら、信じてくれる?」



「っ…え?」



空耳かもしれない。



今、かなり直球でサラッとすごいこと言われたような…。



明楽先輩の軽いと思えない発言にドギマギしていると、今度は少し悪い顔をした明楽先輩。



「俺、廿楽くんの秘密知ってるんだよねー。今日俺と放課後一緒に遊んでくれたら、いっぱい教えてあげる」



1枚の紙切れを取り出して、見せびらかすようにヒラヒラさせる。