辿り着いた答えを口にすると、今まで信じていたものが一気に崩れ去り、全てが間違いだったのだと恐ろしくなった。まだ猫さんは何も答えていない。まだ肯定された訳では無い。でも、なぜだろう。そうなんだって確信している。でもそれ以上に否定して欲しいと願っている。そんな訳無いよって、いつもの冷静な表情で流して欲しい。
そうだ、そうして欲しい。もし本当に見つけられないようにしているのだとしても、そう否定して欲しい。そしたら私はその言葉を、猫さんを信じられるから。まだ、このまま信じていたい。私が信じる猫さんで居て欲しい。
「ご、ごめんね変な事言って。何言ってるんだろう私」
「いや、合ってるよ」
「合ってるよね、そうだよね、そうだよ……え?」
今、合ってるって言った?
嘘だよねと、猫さんの目を見つめる。猫さんは相変わらずの無表情で、変わらず私を見つめていた。
「でも、結果としてそれが一番の近道になってしまった……皮肉な事にね」
ふっと、嘲笑的な笑みを浮かべる猫さんは、「ねぇ」と、私に問う。
「それでも僕に、着いてくる?」