(二人を応援するって決めたじゃないか)                急いで思い直そうとするも、謎のモヤモヤが胸の中に留まり続けた。微妙に開いている窓から夏風が吹き込み、カーテンが揺れ動いては沈みかけている夕日が教室内を橙色に染めている。                         祭り当日                 私は芽郁からの誘いを断り、家に引き籠もることにした。蒸し暑い室内で寝っ転が寝心地が悪く何度か寝がいりをうつ。意味もなく、スマホを弄っては妙に長く感じる時間をただ潰していく。今芽郁たちが楽しく過ごしているであろうことを想像する。そのたびに胸の中の謎のモヤモヤが増していった。何故かは分からないが、このモヤモヤの正体を知ってはいけない。そんな予感がしていた。