「(恋人の秘密……)」



そこで無意識に美聖の脳内に浮かび上がるのは、紛れもなく息吹だった。美聖は誰かに脳内を覗かれたらまずいと慌てて煩悩を打ち消そうとする。



今、美聖と息吹は絶賛、各自のマネージャーと戦闘中だ。もちろん内容はふたりの同居について。


息吹に「おいで」と告げた翌朝、迎えに来た片平が運転する送迎車の中で、美聖はなんとはなしを装って打ち明けた。



『片平さん、あのさ、俺さ』

『またドラえもん探すとか言わないでくださいね』

『息吹さんと一緒に暮らしていい?』

『やっとですか……………エ?ヱ??ゑ???』