加えて、木村が付き人をしているのは唯一無二のガールズグループと謳われる美女で、その中でも息吹は芸能界の中でも美しいと有名だ。



「(だから、最近は感覚が鈍ってたけど、鈍ってたのに、)」



美聖のあまりの美しさに、木村は息を飲んだ。


モデルのような細身の長身にすらりと伸びた手足は長い。小さな顔には整ったパーツがバランスよく並び、見る者の心を奪い、感嘆の息を吐かせる。




「(彼と息吹は似ている。特に瞳の輝きが。)」



でも、輝き方は違う。

息吹の輝きが太陽なら、彼の輝きは月に似ている。



「……息吹と、」




木村は自分でも気付かぬうちに言葉を紡いでいた。美聖は彼女を見下ろして、優しい面持ちのまま、首を傾げて続きを待つ。