「ふふ、待って、笑いが止まらないっ、あはっ」




ツボに入ってしまったのか、息吹は時折涙を拭いながら、ずっと笑っている。笑いすぎて噎せている息吹の背中を優しくさする美聖も、釣られて笑いそうになる。



息吹はしばらく笑い続けて、ようやく落ち着いたところで、美聖を見る。



「はあーあ」と呆れたような溜息は、楽しそうな笑みで相殺される。





「美聖さんって、本当にこの世界で生きてきたとは思えないくらいピュアなんですね」




息吹は、細い足を組むと、その上に頬杖をつく。未だに床に跪いた美聖はさらに近くなった息吹との距離に、頬が火照る。