「今日だけじゃなくて、また遊びに来ていいの?」
「……そう言ってるだろ」
やっぱり視線は微妙に横を向いているものの、クリストファーは確かにそう言った。
めちゃくちゃ分かりにくいけれど、私が思っているよりも変化が芽生えていたということなのだろうか。
「どう……」
勢いのままどうしてと聞きそうになり、私は瞬時に先の言葉を飲み込んだ。
今クリストファーが私をどう思っているのか知りたい。私を心底恨んでいるのか、それとも別の気持ちが表れ始めたのか。
変に心音が逸っているのは、アリアとして「お父様」に焦がれていた部分があったからかもしれない。
(でも今は、深く聞かないでおこう。クリストファーと過ごせるなら、それで)
今日限りじゃないと伝えられたことで、こんなにも満ち溢れた心地になるなんて思わなかった。
「お父様、ありがとう! また会えるの、本当に本当に嬉しいよ」
めいいっぱいの笑顔と共にあった感謝の言葉は、アリアとして、そして何よりも私自身が素直に言いたくなって出たものだった。