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夜。元々眠りが浅かったクリストファーは、姉の死をきっかけに不眠症になっていた。
寝酒で無理やり酔わせて眠ろうとはしているものの、効果はあまり感じられない。
それでも気休めにはいいだろうと、アリアが風邪だと聞かされたその日も酒を呷っていた。
「…………」
疲労は溜まっているはずなのに、どういうわけか眠れない。
いつも緊張感が常にあり、深く意識を手放そうとすれば何かに追われるような心地になってすぐに目が覚めた。
だからこうして、クリストファーはぼんやりと虚空を見つめることしかできない。
なにか、考えなければいけないことがあるような。
しかし、なんだったか。
思考に入る前に、それらは霞んで消えてゆく。
(……っ?)
その時、ふとクリストファーの目の前がちかっと光ったような気がした。