「じゃ買ってくるわ。早坂はここで待ってて」
「え、私も一緒に行くよ」
「まとめて買った方が楽だろ。早坂はここで席守ってて」
席を、守る……?
桐谷くんにしてはなんだかかわいい言い方に気を取られていると、彼はひとりで歩きだしてしまう。
「あ、ドリンクは?」
そう言って振り返ってくれるけれど、きっと私が何を飲みたいかなんてわかっているだろう。
「コーラ!」
少し声を張り上げて答えると、彼は嬉しそうに笑った。
心臓が大きく、だけど緊張しているときよりは小さく鳴っている。
スマホを見る気にもならなくて、ぼーっと桐谷くんの背中を見つめた。
遠くからでもかっこよくてオシャレな雰囲気が伝わってくる。
「……ねえ、あの人めっちゃかっこよくない?」
「え、どれどれ? うわっ、ほんとだ」
近くからした声に反応して振り返る。
二人組の女の子たちが、列に並んでいる桐谷くんを見て楽しそうに話していた。
……モテモテだなあ。
でもその理由が今は前に比べてよくわかる。
どうりで周りの女の子たちは彼をほっとかないわけだ。
「……はあ」
言葉に上手くできない感情で頭がいっぱいになる。
「え、私も一緒に行くよ」
「まとめて買った方が楽だろ。早坂はここで席守ってて」
席を、守る……?
桐谷くんにしてはなんだかかわいい言い方に気を取られていると、彼はひとりで歩きだしてしまう。
「あ、ドリンクは?」
そう言って振り返ってくれるけれど、きっと私が何を飲みたいかなんてわかっているだろう。
「コーラ!」
少し声を張り上げて答えると、彼は嬉しそうに笑った。
心臓が大きく、だけど緊張しているときよりは小さく鳴っている。
スマホを見る気にもならなくて、ぼーっと桐谷くんの背中を見つめた。
遠くからでもかっこよくてオシャレな雰囲気が伝わってくる。
「……ねえ、あの人めっちゃかっこよくない?」
「え、どれどれ? うわっ、ほんとだ」
近くからした声に反応して振り返る。
二人組の女の子たちが、列に並んでいる桐谷くんを見て楽しそうに話していた。
……モテモテだなあ。
でもその理由が今は前に比べてよくわかる。
どうりで周りの女の子たちは彼をほっとかないわけだ。
「……はあ」
言葉に上手くできない感情で頭がいっぱいになる。