「80分か。まあ人気なやつだしな」
「う、うん、そうだね……」
列へと並びながら、今更な不安がまたひとつ思い浮かぶ。
それは80分も彼とふたりで話すことがあるかということだ。
いや、今日一日遊ぶのなら80分どころではない。
ジェットコースターに乗れること、お化け屋敷に行けることで頭がいっぱいで、何も考えていなかった。
相手は特別仲がいいというわけではない――ああ、そんなことを言ってこの前彼を怒らせてしまったが、とにかくふたりで遊ぶというのは初めてだということは事実。
それも同性じゃなくて異性。
プチパニックに陥った頭の片隅で『初デートに遊園地に行くと別れる』なんて有名なジンクスが浮かぶ。
もちろん私たちは付き合っていたりなんかしないけれど。
だけど無言の時間が多すぎて、もし彼に、桐谷くんに、つまらない女だなと思われてしまったら……
ああ、最悪だ!
どうしてこんな少し考えればわかる問題に気づいていなかったんだろう。
昨日までにわかっていれば、雑談の内容を考えたり、暇つぶしに一緒にできるゲームを考えたりすることができたのに……!
「う、うん、そうだね……」
列へと並びながら、今更な不安がまたひとつ思い浮かぶ。
それは80分も彼とふたりで話すことがあるかということだ。
いや、今日一日遊ぶのなら80分どころではない。
ジェットコースターに乗れること、お化け屋敷に行けることで頭がいっぱいで、何も考えていなかった。
相手は特別仲がいいというわけではない――ああ、そんなことを言ってこの前彼を怒らせてしまったが、とにかくふたりで遊ぶというのは初めてだということは事実。
それも同性じゃなくて異性。
プチパニックに陥った頭の片隅で『初デートに遊園地に行くと別れる』なんて有名なジンクスが浮かぶ。
もちろん私たちは付き合っていたりなんかしないけれど。
だけど無言の時間が多すぎて、もし彼に、桐谷くんに、つまらない女だなと思われてしまったら……
ああ、最悪だ!
どうしてこんな少し考えればわかる問題に気づいていなかったんだろう。
昨日までにわかっていれば、雑談の内容を考えたり、暇つぶしに一緒にできるゲームを考えたりすることができたのに……!