♢
待ちに待った放課後。
今日はバイトがないから、そのままガレージへと向かう。
だけど中にしいちゃんの姿はない。
もしかして……
しいちゃんの居場所に思い当たる節があって、ガレージを一度出る。
そして近くのお弁当やさんを見てみると、やっぱりそこにしいちゃんはいた。
お弁当を買いに来たであろう親子と一緒に、楽しそうに戯れている。
その光景がとても平和であたたかいものだったから、思わずふふっと笑ってしまう。
するとすぐ後ろから「なに笑ってんの」と低い声が響いた。
「わっ! な、なんだ桐谷くんか……」
驚いて振り向くと、桐谷くんがじとーっとこっちを見てくる。
「なんだって失礼な」
「だって知らない人かと思ってびっくりしたから」
「あー、それは悪い悪い。で、なに見てたの」
あまり謝罪する気はないのか棒読みで、すぐに話を流された。
あはは……と笑いながら、しいちゃんを指さす。
「ほら、あそこ」
「ん? ああ、今日はガレージじゃなくてあんなとこにいんのか」
「うん。かわいいなあって思って見てたの」
すると桐谷くんは「へー」と、興味があるのかないのか、よくわからない声をもらした。
そしてすぐにガレージの中に入り座ってしまう。
私も後をついていって、いつもの場所に腰を下ろす。
待ちに待った放課後。
今日はバイトがないから、そのままガレージへと向かう。
だけど中にしいちゃんの姿はない。
もしかして……
しいちゃんの居場所に思い当たる節があって、ガレージを一度出る。
そして近くのお弁当やさんを見てみると、やっぱりそこにしいちゃんはいた。
お弁当を買いに来たであろう親子と一緒に、楽しそうに戯れている。
その光景がとても平和であたたかいものだったから、思わずふふっと笑ってしまう。
するとすぐ後ろから「なに笑ってんの」と低い声が響いた。
「わっ! な、なんだ桐谷くんか……」
驚いて振り向くと、桐谷くんがじとーっとこっちを見てくる。
「なんだって失礼な」
「だって知らない人かと思ってびっくりしたから」
「あー、それは悪い悪い。で、なに見てたの」
あまり謝罪する気はないのか棒読みで、すぐに話を流された。
あはは……と笑いながら、しいちゃんを指さす。
「ほら、あそこ」
「ん? ああ、今日はガレージじゃなくてあんなとこにいんのか」
「うん。かわいいなあって思って見てたの」
すると桐谷くんは「へー」と、興味があるのかないのか、よくわからない声をもらした。
そしてすぐにガレージの中に入り座ってしまう。
私も後をついていって、いつもの場所に腰を下ろす。