優しいのはすごいこと。
彼にそう言ってもらえて嬉しいけど、いまいち納得できない。
すると目の前の桐谷くんが顔をしかめた。
「俺褒めてんだけど、全然しっくりきてねーな?」
「えっ、そ、そんなことないよ!」
慌てて首を振るけど、桐谷くんに「俺にまで嘘つくんじゃねーよ」と言われてしまい黙る。
彼は困ったように頭をかいたあと口を開いた。
「なんつーかさ、優しいか優しくないか決めるのって、受け止める相手側じゃん」
「……う、うん」
「だからさ、たとえば早坂が自分でどれだけ人に優しくしてたってそれが見当違いの優しさなら、相手は優しいじゃなくて余計なお世話だって感じる」
なるほど……
たしかにそうかもしれないと静かに頷いた。
「だけど早坂はみんなから優しいって言われてんじゃん? それって、早坂は間違ってないってことだと思う。優しくする理由がなんであれ、相手がそれで喜んだならそれは優しさだよ」
きらりと視界の端で星が光る。
彼にそう言ってもらえて嬉しいけど、いまいち納得できない。
すると目の前の桐谷くんが顔をしかめた。
「俺褒めてんだけど、全然しっくりきてねーな?」
「えっ、そ、そんなことないよ!」
慌てて首を振るけど、桐谷くんに「俺にまで嘘つくんじゃねーよ」と言われてしまい黙る。
彼は困ったように頭をかいたあと口を開いた。
「なんつーかさ、優しいか優しくないか決めるのって、受け止める相手側じゃん」
「……う、うん」
「だからさ、たとえば早坂が自分でどれだけ人に優しくしてたってそれが見当違いの優しさなら、相手は優しいじゃなくて余計なお世話だって感じる」
なるほど……
たしかにそうかもしれないと静かに頷いた。
「だけど早坂はみんなから優しいって言われてんじゃん? それって、早坂は間違ってないってことだと思う。優しくする理由がなんであれ、相手がそれで喜んだならそれは優しさだよ」
きらりと視界の端で星が光る。