……私は、どうしたらいいだろう。

七瀬ちゃんとひまわりちゃんのところに行くか、瑠々ちゃんのそばにいるか……
正直、今の瑠々ちゃんのそばにはいたくない。
だけど私が七瀬ちゃんたちのところに行ったら、瑠々ちゃんは独りになってしまう。


私なら……理想の自分なら、どっちを選ぶ?


ざわざわとした教室の中、私は小さく深呼吸して1歩踏み出した。


「瑠々ちゃん」


名前を呼ぶと、彼女がちらりと私の方を見る。
まだイラつきは収まっていないようで表情は怖い。
だけどさっきとは違って、少し不安そうに見えた。


「何があったの? 私でよかったら話聞くよ」


自分の気持ちを押し殺して、できるだけ柔らかい声を出す。
でも瑠々ちゃんの表情はますますこわばった。


「なにそれ、どうせゆいぴーも瑠々のことめんどくさいとか思ってるんでしょ!?」

「そ、そんなこと……」

「それなのに瑠々に優しくしようとするの? 自己満の偽善者じゃん!」


彼女の言葉を受けて、カッと頭に血が上る気がした。