「私、桐谷くんと付き合ってないよ」
きらりと彼女と目が合う。
「だけど、私も桐谷くんが好きなの」
きれいな色が塗られたまぶたがピクリと動く。
そして薄茶色の瞳をじっと見つめたまま続けた。
「瑠々ちゃんが話してくれたとき、言い出せなくてごめんなさい。あのとき、桐谷くんのこと気になってはいたけど、好きかどうかわからなくて、それに怖くて……言えなかった」
正直今でも怖い。
彼のことを好きにはなりたくなかった。
だけどもう自分の気持ちにも、彼女の気持ちにも逃げるわけにはいかないのだ。
ドキドキしながら瑠々ちゃんの返事を待っていると、にこりと微笑まれた。
「そっか。教えてくれてありがとね、ゆいぴー」
「えっ、怒らないの?」
「怒らないよお。てゆーかべつに、友だちとおんなじ人を好きになったからって言わなきゃいけないルールなんてないし~。無理やり言わせちゃってごめんね?」
「べつに無理やりとかじゃ……!」
焦って言葉を詰まらせると、瑠々ちゃんにぎゅっと手を握られる。
温かくて落ち着く温度だ。
彼女なりにずっと気を遣ってくれているのだと思うと心が温かくなる。
きらりと彼女と目が合う。
「だけど、私も桐谷くんが好きなの」
きれいな色が塗られたまぶたがピクリと動く。
そして薄茶色の瞳をじっと見つめたまま続けた。
「瑠々ちゃんが話してくれたとき、言い出せなくてごめんなさい。あのとき、桐谷くんのこと気になってはいたけど、好きかどうかわからなくて、それに怖くて……言えなかった」
正直今でも怖い。
彼のことを好きにはなりたくなかった。
だけどもう自分の気持ちにも、彼女の気持ちにも逃げるわけにはいかないのだ。
ドキドキしながら瑠々ちゃんの返事を待っていると、にこりと微笑まれた。
「そっか。教えてくれてありがとね、ゆいぴー」
「えっ、怒らないの?」
「怒らないよお。てゆーかべつに、友だちとおんなじ人を好きになったからって言わなきゃいけないルールなんてないし~。無理やり言わせちゃってごめんね?」
「べつに無理やりとかじゃ……!」
焦って言葉を詰まらせると、瑠々ちゃんにぎゅっと手を握られる。
温かくて落ち着く温度だ。
彼女なりにずっと気を遣ってくれているのだと思うと心が温かくなる。