あぁ、止めたいのに、止められない。

溜め込んでた本音が、溢れ出していく。

捲し立てるように言う私に葵は、
口を挟まず聞いてくれた。

『私、3人でいたとき、すっごく
 幸せで、楽しかったよ。

 今が、不幸とか、退屈とか、
 そんなんじゃなくて…っ』

ずっと、ずっと、続いてほしかった。

そう、願うほどに。

『…ただ、葵と、しーくんと、

 笑ってたあの日々が…っ、

 どうしても、一番…楽しかったんだよ』

終わらないで、って、何度も願ってた。

…だからこそ、悲しかった。

眼の前が、ボヤケていく。

「…うん」

葵は、沢山傷つけたのに、嬉しそうに、
笑って聴いてくれた。

「ありがとう、愛。
 俺も、楽しかったし、幸せだったよ。

 愛と、時雨と、幼なじみで良かった
 って思ってる。

 二人には、沢山感謝してるよ。

 寂しい思い、させてごめんね」

目に涙を溜めて、それでも、笑う葵。

…本当に、葵は優しすぎる。

『〜っ、あおぃい!』

どうしよう、涙が、止まらないよ…っ。