ヤバイ…と、リアルに焦っていたら、

「おい、お前何彩羽に手ぇ出してんだよ」

ガンッと音がして来宮さんが崩れ落ちた。

そして、続け様に横へ吹き飛ばされる。

1ミリも容赦の念がない攻撃であった。

わぁ、こわーい。

現れたのは、メシアこと白鷺さん。

『し、らさぎさ…』

言い終わる前に、抱きしめられていた。

「良かった…、餌食になってなくて」

声だけで安心しているのが伝わってきた。

…まぁ、実際かなり危なかったよね。

怖くはなかったけど、驚いた。

『…助けてもらって、ありがとう
 ございます』

めちゃくちゃ感謝。

白鷺さん、私を救う率高いなぁ。

「いいよ、無事ならそれで」

決め台詞までかっこいいこと。

なんていう安心感なんだ。

絡まれた不良から、ヒーローに
助けてもらうヒロインってこんな気持ち
なのか。

「…いったぁ、本気で蹴ったね。
 安心してよ…まだ何もしてないし」