「クラスメイト思いなんだな、千結は」
「……え」
柔らかい笑みでそう言った結斗さんに私の胸は高鳴った。
結斗…さ、ん?
私がそう思っていると結斗さんは先生たちに言った。
「その転校生の処分を今すぐに取り消せ!これはーー命令だ!」
その瞬間、教師全員が頭を下げた。
…どういうこと?
「これでもう大丈夫だ。何かあったら遠慮せずちゃんと俺に言え」
なぜか俺にを強調させた結斗さん。
でもそんな結斗さんがとてもカッコよかった。
「はい!ありがとうございます、結斗さん!!」
私は満面の笑みでお礼を言った。
そしてその後、結斗さんが言った通りに无祗くんの停学処分は取り消された。
だけど暴力は見過ごせないみたいなので反省文で許されることになった。
ちなみにこの騒動の原因を作った二人も反省文を書くことになった。
明日、无祗くんにちゃんと会えるんだ。
楽しみだな。
そして結斗さんが職員室から出ていった後に、教師全員から視線が…。