私は二人の表情を見て、何かがブチッと切れた。
「え、もしかしてこのままにするつもりだったのかな?…もちろん謝りに行くよね?……行くよね?」
そう言って私は笑ったまま圧をかける。
二人は降参したのか「はい」と言って席を立ち上がった。
そして私は二人の説明を聞いて、初めて転校生の男の子が无祗くんということを知った。
……苗字?名前?
どっちかな?
まあ、それはさておき職員室へ行きますか。

「失礼します。先生!」
私たちは職員室に入ってすぐに担任の先生を発見して私は駆け寄った。
「おう、天川!頬は大丈夫か?」
「はい、大丈夫です!」
先生は私の頬を心配してくれていたみたい。
私は笑って答えた。
「それよりも転校生の无祗くんは…」
私がそう言うと先生はこう言った。
「彼は停学処分だ。しばらくは自宅待機だな」
と言った。
私はその言葉に目を見開き、先生に詰め寄る。
「彼は何も悪くはありません!」