「どうだった入学式は?」
夕食の時、お父さんはそう私に聞いてきた。
私は……。
「楽しかった!たくさんの人と友達になれたの!」
私は笑って言うとお父さんも優しく微笑んだ。
まるで私の幸せが自分の幸せだと言っているようだ。
私は胸の中が温かくなった。
お父さんとも…写真を撮りたいな。
けど…。
「そうか、よかったな」
「うん!」
……お父さんは写真が嫌いだからそんなこと言えない。
『もう……やめてくれ、千結っ』
あの日から私はお父さんに自分の思いを伝えるのが怖くなったーー。
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