恋と言うには醜悪で、愛と言うには残酷だ…それが俺たちの愛の形。これは俺たちの破滅の物語だ。       

ある学校の校舎裏、痛々しい打撲音が響く。俺を囲む男の一人が俺の財布を奪う。         
「はぁ、お金こんなしか無いのかよ?お前親が金持ちな事しか取柄ないんだからよ」              男は財布の中身が芳しくなかったのか、悪態をつき、また殴る蹴る。そんなに金が欲しいならバイトなりすればいい。しかし、そんな事を言えるはずもなく俺は頷くことしか出来なかった。