家に帰ったのは10時過ぎだった。
部屋でボ―っとしていると電話が鳴った。

相手は里奈からだった。

「どうだった―?」

「何が?」

まあ聞かなくてもだいたいは想像がつく。

「隼人くん!!会ったんでしょ?」


やっぱり…。


「別に何もないけど」

「え―つまんない」


つまんないって…。
何を期待してるのだろうか。


それから里奈にしつこく聞かれ今日あった事を簡単に話した。


「でっ隼人くんの事好きになったわけだ!」

里奈が楽しそうに言う。

「うん…まあ」

「そっかそっか♪それはおめでとっ」



里奈との電話が終わったのは11時半頃。

通話時間は約1時間半。
今どきの中高生の電話なら普通だろう。