「あはは、じゃぁ、怖くない乗り物のところに行くか」


「うん……」

まゆはさっきのジェットコースターがよっぽど応えたのか、憔悴(しょうすい)しきっている

だから、俺は夜になるまでまゆの行きたいところに行って、まゆを楽しませた

いや、俺もかなり楽しかった。久しぶりに

みんなには、年の離れた兄弟とも思われただろうけど、俺はしばらくそのままでも良かった

いつかは、胸を張って『彼女』ですって言えるように、暫くは2人だけの秘密だ

そして、夜になったから俺は観覧車に連れていった

「えー、観覧車だー!凄い〜」

観覧車も初めてなのか、でも初めてが俺で良かった

「まゆ、ここの頂上でキスすれば、永遠になれるらしい」とジンクスを何かで聞いたことがある