人間技とは思えない光景。
冷や汗が俺の首を伝う。
ちょっと待って!
ベッドで眠る純恋の顔が
どんどん緑色に染まっているような。
これって……
俺は現実を受け入れらず
開いた口が塞がらない。
もしかして……ゾンビ化??
純恋も俺と同じで
ゾンビになったってこと?
「純恋、大丈夫?」
焦る俺。
強く純恋の肩を揺する。
全く、純恋はおきる気配がない。
「俺の声、聞こえてる?」
ねぇ純恋、返事をしてよ。
「お願いだから……」
俺はベッドサイドに座り
純恋の状態を起こし
両腕で抱きしめた。
強く強く。
俺の温もりで、純恋が目覚めるように。
ダメだ。
どれだけ抱きしめても、ゾンビ化が進むだけ。
緑に染まった純恋の顔には
赤黒いあざが浮かび上がっている。