俺は、小瓶を受け取った。


もちろんまだ、父さんのことは許せない。


でも俺は、この薬を飲まなければ。


半ゾンビから完全なる人間に戻って

純恋を安心させてあげたいから。




俺は瓶のふたに手をかけた。

ふたを回そうと、指に力を入れる。


でも……瓶を床に落としてしまった。



俺の目に映る残酷な現実が

受け止めきれなかったから。




悶え苦しむように、顔をゆがめる純恋。


「胸…が…くる…しい……」


心臓を抑えながら

廊下の床に崩れ落ちていく。


俺はしゃがみこみ、純恋の肩をさすった。