「もう、俺のそばにいなくていいから。
 家に帰って」


「お願い、狂くん。
 私の話しを聞いて」



「俺は純恋の顔なんて見たくない!

 だから
 今すぐ帰れって言ってるの!」




部屋の外まで響いてたであろう、俺の怒号。


ゾンビになってもおかしくないほど

怒り狂っている俺を見て

純恋は恐怖で、肩を震わせている。


まるで、狼におびえるウサギのように。




マグマの大噴火で

少しだけ冷静になった俺は

落ち着きのある声を吐き出した。



「声を荒らげて、ごめん」


「私も、目覚めたばっかりの狂くんに
 ムリさせちゃってごめんね。
 今はゆっくり休んでね」


「ありがとう」